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大相撲横綱の品格

11月下旬以降のテレビ番組で各社が取り上げている相撲界の暴行事件について、当事者間の暴行事件のみならず、相撲界全体の体質・角質問題、モンゴルとの国際問題まで発展するような気配を伺わせています。

真実はどうであったのでしょうか?

 

事件の経緯

10月25日夜〜26日未明 鳥取市のラウンジで日馬富士関が貴ノ岩関に暴行を振るう

  29日  貴乃花親方が鳥取県警に被害届を提出

11月2日  鳥取県警から日本相撲協会に連絡が入る

   3日  協会が貴乃花親方と伊勢ケ浜親方に電話で事情を聴く。

       ともに「よく分からない」との回答

  14日  報道で暴行問題が発覚。

       協会は両師匠を聴取し、危機管理委での調査を決める

  16日  白鵬関が問題の現場に同席していたことを認めて謝罪

  17日  鳥取県警日馬富士関に事情聴取

  19日  協会が日馬富士関に事情聴取

  21日  鳥取県警が同席した鶴竜関と照ノ富士関に参考人聴取

  22日  協会が貴ノ岩関への聴取を要請するが、貴乃花親方が協力を拒否

  26日  九州場所千秋楽で、協会の八角理事長が謝罪

  27日  横綱審議委員会で厳しい処分を求める声

  28日  八角理事長がスポーツ庁長官に謝罪

       鳥取県警白鵬関から参考人聴取

       八角理事長が関取に「二度と起こさないこと」と講話

  29日  協会に引退届提出

 

 大相撲の九州場所は11月26日に千秋楽を迎え、翌27日に横綱審議委員会が開かれた。

場所前の秋巡業中に起きていた横綱日馬富士(伊勢ケ浜部屋)による貴ノ岩貴乃花部屋)への暴行事件が話し合われた。

 

 日馬富士に対する処分が注目されたが、横審委員長の北村正任(まさとう)毎日新聞社名誉顧問が委員会後に会見して、次のように述べた。

 

「暴力があったということはほぼ間違いない、それが起こった経緯とか結果がどの程度かは調べなければならないが、暴力があった、協会がこれだけ暴力をなくす努力をしている最中にあった、これは非常に厳しい処分が必要だろうと」

 

 本事件について相撲協会内で調査を担当しているのが、危機管理委員会である。不祥事の予防や発生した場合の適切な対応などを目的として、相撲協会が2012年に設置した。高野利雄外部理事(元名古屋高検検事長)が委員長を務め、力士出身者では尾車(元大関琴風)、鏡山(元関脇多賀竜)、春日野(元関脇栃乃和歌)が理事に名を連ねる。

 

 この危機管理委員会の聴取に対して、日馬富士は暴行の事実を認めている。そして、事件は警察に対して被害届が出された、立派な刑事事件である。傷害事件なのは、現段階で明らかだ。警察による調査は続いており、11月28日には事件の発端となったとされる横綱白鵬への聴取が行われるという。横綱の一人が刑事被告人となる可能性があり、もう一人の平成の大横綱が聴取される。横綱の品格という前に、大相撲そのものの価値が地に堕ちているのだ。この一大危機に横審は迅速に対応し、結論を出していかなければならない責務がある。

 

具体的には、現時点で日馬富士への引退勧告を出すことだ。それによって、現役横綱書類送検され、逮捕されるなど、協会へのダメージは軽減できる。

 

 本事件で、貴乃花親方が事情説明をしない、あるいは相撲協会の調査に協力しない、という批判がある。しかし、警察沙汰とした時点から貴乃花親方の対処は正しかった。

 

 いろいろな経緯が報道されているが、事件を単純化するとその本質は成人による他人への暴行傷害事件である。

 

 これだけの被害があれば、警察に駆け込むのが市民常識であり、私たちは法治国家に暮らしているのだ。そして、ひとたび刑事事件として捜査が始まったのなら、関係者は粛々としてその捜査結果と立件への判断を待つべきなのだ。

 

 危機管理委員会の調査などは、刑事立件に対しては非公式、内的な調査となり、何より本件の場合は力士出身の委員が多数を占めていることから、むしろ利害関係者による不公正、あるいは不十分な調査(揉み消し、矮小化、喧嘩両成敗など)によって“協会への利益誘導”がなされる可能性もある。相撲協会の下部組織であるからには、組織防衛的に動く可能性は大きい。刑事沙汰となった以上、危機管理委員会での調査は慎む、つまり中止すべきだろう。司直の裁断を待つべきだ。

 

 そして、捜査が警察に預けられた以上、貴乃花親方は相撲協会の調査には応じず、マスコミにも話さない、さらに被害者である貴ノ岩に対する働きかけを避けるため、姿を現さないという措置を取った。

 

 貴乃花親方のこれらの対応は首尾一貫しており、支持できる。親方が本件に関してコメントを出さないなどと、マスコミでは非難の論調があるが、親方は被害者側であり、事態は警察に預けられたのだ。そんな単純な構図で状況を見るべきだ。

ただ、個人的に残念に思ったのは、理事会にマフラーをしたまま出席をしたことです。

せめて、マフラーは外すのが礼儀であったと思います。

 

白鵬もその品格が疑われている

 

 貴乃花に比べ、平成の大横綱である白鵬の対応はいかなるものか。白鵬は千秋楽の後、土俵際のインタビューで「場所後に真実を話し、膿を出し切って、日馬富士関と貴ノ岩関が再び、この土俵に上げてあげたいと思います」と、異例のコメントをした。

 

モンゴル力士会なる親睦会の酒席で起きた。白鵬はお互いに独立競技者としてあるべき者を抱き込もうとした。

 

これは、まことに白々しい言い草とも考えられる。事件は、いわゆるモンゴル力士会なる親睦会の酒席で起きた。平素はこの会に距離を置いていた貴ノ岩に対して、他のモンゴル力士たちは含むところがあり、白鵬がお説教を垂れ出したとも報じられている。もし仮にこれが事実であれば、お互いに独立競技者としてあるべき者を抱き込もうとした可能性もある。

 

 そして、その説教中に鳴ったスマートフォン貴ノ岩が反応したことに激怒した日馬富士が、ひどい暴行を加えてしまったという。白鵬は止めに入った!されるが、この事件構図において、白鵬は立場的にその酒席のトップだったということです。

 

 白鵬は今場所14日目の関脇・嘉風との一戦で敗退するや、審判員に抗議をするなど横綱らしからぬ醜態をさらした。大相撲の歴史上、こんなみっともないことをした横綱はいたのだろうか。

 

外国人力士が横綱になることは実力主義の相撲界では当然である が、日本の伝統と文化を重んじる角界において横綱としての品格・品位を求めることは困難かことなのでしょうか?

今後の貴乃花親方の見識に注目したいと思います。

 

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